06_01資金の調達先にさまざまな制約があると事業経営者は機動的な借入ができず、資金繰りに行き詰まったり、ビジネスチャンスを逃したりすることもあるでしょう。

しかし、事業者向けの融資商品が増加しており経営者の資金繰りに変化が現れています。

ここではビジネスローンのビジネクストを取り上げ、他社と比較しながらその利点や欠点を紹介します

ビジネクストの基本スペック

ビジネクストの貸付条件等の基本スペックは以下のようになっています。

融資利率 8.0%~15.0%(利用限度額100万円以上)

13.0%~18.0%(利用限度額100万円未満)

融資額 1万円~1000万円
※新規取引の場合上限500万円
延滞損害金 (実質年率)20%
担保 不要
保証人 原則不要
※ただし、法人の場合は代表者が原則連帯保証を負う
返済方式 元金定率リボルビング方式
返済期間・回数 最長5年(60回以内)
必要書類 ●法人の場合:代表者本人様を確認できる書類、登記事項証明書(商業登記簿謄本)、決算書原則2期分 等
●個人事業主の場合:本人を確認できる書類、確定申告書原則2年分 等
契約時締結費用 印紙代(実費)

ビジネクストのメリット

ビジネクストのメリットについて下表の内容を参考に説明していきます。

融資額 来店不要 担保 カードで繰り返しの利用
ビジネクスト 1000万円 可能 不要 可能
オリックスVIPローンカード 500万円 可能 不要 可能
スモールビジネスローン 500万円 可能 不要 不可(口座振込)
プロミス自営者ローン 300万円 不可(契約で来店) 不要 可能
クレストフォービズ 300万円 可能 不要 可能
エスワイシー(ビジネスローン) 1億円 不可(契約で来店) 不要 不可(追加融資は可能)
三鷹産業ビジネスローン 1000万円 可能(担当者の訪問) 必要なケース有 原則店舗(配達可)
静岡銀行ビジネスクイックローン 500万円 可能 不要 可能
アイアイ不動産担保ローン 5億円 可能 必要 不可
ビジネスローンエール500 500万円 必要なケース有 不可(証書貸付)
オーナーズセレクトカード
(新規募集停止)
300万円 不要 可能

メリット1 融資額が最高1000万円と大きい

名称未設定-1_10担保が不要であるビジネクストの融資額は1万円~1000万円となっており、他の事業者と比較して高額といえます。

不動産担保を必要とするビジネスローンの場合、億円単位の融資を行うローンもありますが、担保が不要のビジネスローンでは300万円~500万円の融資額の設定が多くなっているのです。

500万円といった金額でも資金のショートを防ぐのに役立ちますが、急な機器や設備の故障・導入、不良品の発生への対応などでは不足するケースも少なくないでしょう。しかし、1000万円まで借りられるとなれば、経営者の方の不安も少しは軽減されるのではないでしょうか。

メリット2 来店不要で申し込めるので便利!

名称未設定-1_02ビジネクストでは申し込みから契約まで原則来店不要で手続ができるので、忙しい仕事の時間を割いて来店する必要がありません。

500万円までの融資を行うローンでは来店不要で契約までできるケースも少なからず見られますが、ビジネクストのように1000万円などの高額融資が可能なローンの場合では来店が必要となったり、担当者の訪問を受けたりすることも多いのです。

メリット3 担保を必要としないので面倒な抵当権の登記手続きが不要です。

名称未設定-1_01一般の個人向カードローンの場合、原則的に担保や保証人を必要することが少なく借入しやすい点が魅力となっています。

一方、ビジネスローンの場合は、ローン会社によって不動産担保をとったり、保証人を求めたりするケースが少なくありません。しかし、ビジネクストの場合は担保の必要がなく、個人事業主の場合は保証人を必要しないので、借入しやすいビジネスローンといえるでしょう。

不動産などを担保として求める不動産ローンの場合、融資額が高額になる一方、担保の登記手続が必要となります。

しかし、ビジネクストでは担保が不要なのでそうした面倒な手続が必要ありません。高額の融資が必要だが担保がないというような方はビジネクストがおすすめです。

メリット4 カードローンタイプの貸付が可能なので繰り返し自由に借入でき、ATMも利用できる。

名称未設定-1_03ビジネクストはカードローンタイプの貸付が受けられるため、契約した利用限度額の範囲内で繰り返し自由に借入できます。

つまり、アコムなどの一般的な個人向カードローンと同様の利用ができるわけです。融資額が500万円までのビジネスローンでもカードで繰り返し自由に利用できるタイプもありますが、融資額が1000万円までというような高額タイプのビジネスローンではあまり見られないのです。

また、ビジネクストの場合、アイフル、セブン銀行や提携金融機関のATMが利用できるので、夜間や休日でも利用できる点も魅力といえるでしょう。

ビジネクストのデメリット

ビジネクストのデメリットについて下表の内容を参考に説明していきます。

融資額 融資利率 延滞損害金 返済期間・回数
ビジネクスト 1000万円 8.0%~18.0% 20.00% 最長5年・60回以内
オリックスVIPローンカード 500万円 6.0%~17.8% 19.90% 最長10年2ヶ月122回以内
スモールビジネスローン 500万円 9.98%~18.0% 20.00% 最長5年・60回以内
プロミス自営者ローン 300万円 6.3%~17.8% 20.00% 最長6年9ヶ月・80回以内
クレストフォービズ 300万円 6.0%~18.0% 18.00% 最長159ヵ月・159回以内
エスワイシー(ビジネスローン 1億円 7.5%~15.0% 20.00%
三鷹産業ビジネスローン 1000万円 6.0%~18.0% 20.00% 最長3年・36回以内
静岡銀行ビジネスクイックローン 500万円 5.0%~14.9% 3年毎の自動更新(満70歳超なし)
アイアイ不動産担保ローン 5億円 4.0%~12.0% 20.00% 最長35年・420回
ビジネスローンエール500 500万円 9.8%~18.0% 20.0%以内 最長60ヵ月・60回以内
オーナーズセレクトカード
(新規募集停止)
300万円 13.0~18.0% 20.00% 最長6年9カ月・80回以内

デメリット1 融資利率が低いとはいいにくい。

名称未設定-1_10ビジネクストの融資利率は契約する利用限度額によって設定が変わってきます。利用限度額が100万円以上の場合は8.0%~15.0%、100万円未満の場合は13.0%~18.0%となっているのです。

他のビジネスローンをみると、最大の利用限度額が300万円や500万円のローンで6%台~18.0%の設定をしているケースが多く見られます。

ビジネクストと他社を比較すれば、ビジネクストの下限金利が2%ほど高くなっており、上限金利ではほとんど同じになっています。つまりビジネクストで100万円以上の高額の借入をした場合、他社と比較して融資利率があまり低くならない可能性が考えられるわけです。

もちろん融資利率は審査によって決定され個人差がでるため結果的に他社の利率と同等程度になる可能性も低くないですが、適用利率については慎重に検討したほうがよいでしょう。

デメリット2 返済期間・回数が長い・多いとはいえない

名称未設定-1_11ビジネクストの返済期間は最長5年で、返済回数は60回以内と決められています。他のビジネスローンと比較すると中間的な条件といえそうですが、返済期間が長い、返済回数が多いとはいえないでしょう。

そのため、毎月の返済額を抑えて長期間にわたって返済しようと考えている方は注意が必要です。

他社の場合、3年以内・36回以内というような短く少ない設定のローンが少ないながら見られる一方、最長10年・100回超の設定をしているローンも見られます。つまり、ビジネクストの設定は中間的な位置にあり、かならずしもデメリットといえるような設定ではないのです。

しかし、多額の借入をする場合毎月の返済負担が大きくなるため、返済期間・回数が長い・多い設定のローンのほうがゆとりのある返済計画を立案・実行しやすくなります。

ビジネクストの場合最高1000万円の借入も可能なので、高額の借入を実際にすれば最長5年という期間では返済が厳しくなることも考えられるのです。そのため申し込む前にはある程度のゆとりを持てるように返済計画を慎重に検討しましょう。

デメリット3 延滞損害金(実質年率)が20.0%と低くない

名称未設定-1_03返済期限に遅れると遅延損害金を支払う必要が出てきますが、ビジネクストの遅延損害金は20.0%となっています。他社の場合も20.0%で設定しているローンが多いので、ビジネクストだけが特に高いというわけではありません。

しかし、ビジネクストの通常の貸付金利の上限が18.0%であることから考えても延滞損害金は高めの設定になっているといえます。数日程度の返済の遅れなら返済負担も大きくならないでしょうが、週単位や月単位の遅れになってくると遅延損害金の負担が返済をより厳しいものにしてしまいます。

そのため実行可能な返済計画をたてるとともに返済忘れなどが起こらないように返済管理もしっかり行うようにしましょう。