アイフルグループの一員であるビジネクストは事業者向けローンでは業界でも有名ですが、同社には医療機関・介護事業者向けのローンも提供しているのです。

医療機関も含め事業者向け融資では土地や家屋などの不動産が主に担保の対象となりますが、同社扱う医療機関向けのローンでは不動産ではなく診療報酬等が担保になります。

つまり、同ローンなら担保の準備に苦労させられることなく融資が受けられるのです。

ここではビジネクストの医療機関向けローンの内容や手続などの特徴について紹介しましょう。

なお、医療機関向けローンは個人向のメディカルローン(医療ローン)とは異なります。

個人向のメディカルローンは個人が医療費等の負担に備えるためのローンですが、その点については、「医療(メディカル)ローンの申し込みガイド※審査、金利がワカルページ」で紹介していますので確認してみてください。

また、ビジネクストの事業者ローンについては、「ビジネクストの利点・欠点を他社のビジネスローンと比較してみた」で紹介しています。

ビジネクストの医療機関向けローンの概要と主な特徴

ビジネクストの医療機関向けローンの商品名とタイプ

商品名 「医風堂々」という名称です。
ローンのタイプ 診療報酬担保ビジネスローンと診療報酬担保極度方式の2タイプがあります。

医風堂々の利用対象者

保険医療機関、調剤薬局事業者、介護事業者等の方で、申込時年齢が満20歳~満69歳までの方

特徴とメリット

主な特徴

診療報酬を担保とする融資

診療報酬、調剤報酬、介護給付費を担保として融資が受けられ、不動産などの担保は不要です。
*接骨院(整骨院)等での柔道整復師が得る保険診療は担保として扱われません。

メリット

(1)  不動産の担保を用意する必要がなく、ビジネクストが譲り受けた診療報酬が借入金の返済に充てられます。そのため毎月の返済を計画的に進めることが容易です。

(2)  一般的な企業向け融資で必要となりそうな保証料や契約時の手数料などの負担がありません。

診療報酬を担保とする融資の仕組み及び医風堂々の利用までの流れ

診療報酬を担保とする融資の仕組み

このローンの仕組みは、医療機関等が診療報酬等の債権をビジネクストに譲渡(担保)することでビジネクストが融資するというものです。

融資の返済は、ビジネクストがその債権から得た診療報酬分をもとに行われ、毎月の返済額が差し引かれた診療報酬分の残りは医療機関等へ返金されます。

つまり、このローンは診療報酬等をもとに融資を受け、その診療報酬等から毎月の返済が行われるという仕組みなのです。

医風堂々の利用までの流れ

  1. 医療機関等がビジネクストに医風堂々を申し込みます。(インターネット申込が可能)
  2. ビジネクストが審査を行い、医療機関等と基本契約及び診療報酬等債権譲渡契約を結びます。
  3. 契約した医療機関等は社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険団体連合会に対して債権譲渡通知書を提出します(債権譲渡手続はビジネクストが代行)。
  4. ビジネクストは債権譲渡通知受理確認後に融資を実行します。
  5. 医療機関等は診療報酬等の請求を社会保険診療報酬支払基金等に行います。
  6. 社会保険診療報酬支払基金等は債権譲渡のあった診療報酬分をビジネクストへ支払います。
  7. ビジネクストは受け取った診療報酬分から返済分を差し引き、残りは医療機関等へ入金します。

*診療報酬担保極度方式のカード有タイプは全額入金します。

審査について

審査の難易度

金融機関などの一般的な企業向け融資の場合、企業の決算内容や担保の状況などを主な判断材料として審査が実施されます。

しかし、医風堂々の場合は決算内容以外の点も考慮されるとともに診療報酬が担保となるので、審査の難易度は一般的な企業向け融資よりも優しいと考えられます。

例えば、決算内容をもとに銀行、リース会社や公的機関などから融資を断れた医療機関等でもビジネクストは融資の相談に乗ってくれるのです。

審査の回答期間

仮審査の回答期間は公表されていませんが、ビジネクストの事業者ローンの場合のように翌営業日といった迅速な回答も期待できるかもしれません。ただし、申込者の状況によって時間が多くかかってしまうことも十分に考えられます。

なお、審査結果は通常電話により回答されます。

医風堂々の2タイプの概要

診療報酬担保ビジネスローンの特徴

診療報酬担保ビジネスローンは最高5億円まで融資できる大型ローンで、融資利率も低く設定されており融資額が多くなれば診療報酬担保極度方式よりもかなり低い5.0%から適用されます。

つまり、高額融資が可能なタイプなので、その分金利も低くなっているわけです。

融資方式は極度方式ではないので、こちらのローンでは個人向けカードローンなどと異なり契約した金額の融資を受けると後は返済するだけの利用となります。

その返済では、元金一括返済(毎月内入元金返済も可能)や元利均等返済が採用されており、計画的な返済がしやすいのが特徴です。実際の返済は診療報酬分から毎月の返済額がビジネクストにより差し引かれるので、医療機関等側は返済の手続の手間がかからず管理の負担も小さいものになるでしょう。

診療報酬担保極度方式の特徴

診療報酬担保極度方式は名前の通り融資方式が極度方式なので、個人向けカードローンように契約した金額の範囲内での借入が可能です。

そのため融資額は100万円~5000万円までで、診療報酬担保ビジネスローンと比べると最高融資額はかなり少なくなっています。

診療報酬担保極度方式ではカード有のタイプとカード無のタイプの2種類があり、融資額2000万円を境にタイプが分かれ2000万円以下はカード有タイプ、2000万円超はカード無タイプになるのです。

また、融資利率もカード有タイプが9.8%~14.8%、カード無タイプが7.8%~12.8%と異なっています。

ローンの利用については、カード有タイプはカードによるATMの利用が可能で、セブン銀行、東京スター銀行(借入のみ)、アイフルの提携ATMが利用できます。

また、カード有タイプは電話で融資(振り込み)を依頼することも可能です。一方、カード無タイプは限度額内の融資を電話のみで依頼することになります。

返済方式は両タイプともにカードローンなどで多く採用されている元金定率リボルビング返済です。

つまり、借入残高に合わせた返済が必要になり、返済額が変化しやすくなります。なお、カード有タイプは診療報酬が全額ビジネクストから入金されるので、医療機関等側が毎月の返済を管理・実行しなくてはなりません。

ただし、内容的には個人向けカードローンのような返済をすればよいとイメージすればよいでしょう。

一方、カード無タイプは毎月の返済額が診療報酬分から差し引かれるので計画的な返済がしやすく便利です。

診療報酬担保ビジネスローン 診療報酬担保極度方式
融資額 100万円~5億円 カード有:100万円~2000万円以下
カード無:2000万円超~5000万円以下
融資利率 5.0%~15.0% カード有:9.8%~14.8%
カード無:7.8%~12.8%
遅延損害金(実質年率) 20.00% 20.00%
早期違約返済金
返済方式 元金一括返済、元利均等返済 元金定率リボルビング返済
返済期間・回数 最長5年(60回) 最長5年(60回)
契約時締結費用 印紙代(実費) 印紙代(実費)
保証人 原則不要 原則不要
補足 *法人の場合代表者は原則連帯保証が必要 *担保提供者または法人の場合代表者は原則連帯保証が必要

必要書類(両タイプとも同じ内容)

法人 代表者本人を確認する書類、登記事項証明書(商業登記簿謄本)、決算書原則2期分等
個人事業主 本人を確認する書類、確定申告書原則2年分等
共通 病院開設許可証、各種免許(医師免許等)、保険医療機関指定通知書、支払決定通知書、納税証明書