ふるさと納税

ふるさと納税は法人がお得!法人税や住民法人税などが減税に

法人によるふるさと納税、どれぐらい得をする!?

 

平成28年(2016年)の税制改正によって、企業版ふるさと納税、が新設されました。ふるさと納税は、個人で行った場合、税金の控除、還付、返礼品などでとてもメリットが大きなものです。各地の豪華返礼品が実質的に2,000円で手にすることができるため、日本中の人がこぞって各地にふるさと納税しています。中にはテレビやノートパソコンなども返戻品として設けられる例もあり、政府も加熱する返礼品競争に待ったをかける見通しです。それぐらい、今、ふるさと納税は盛り上がっています。

ふるさと納税、そもそもどんな制度!?

 

ここで、ふるさと納税のおさらいをしておきましょう。ふるさと納税は、納税、という名前ですが、実質的には寄付金です。さまざまな自治体(ふるさとでなくてもOK)に、寄付を行い、支払った金額を確定申告することにより、2,000円をのぞいた分だけが還付されたり、翌年の税金から控除されたりします。

ふるさと納税を行った自治体からは、寄付金の額に応じて、さまざまな返礼品が届けられます。ふるさと納税は、納税者本人と、ふるさと納税の名義人が同じでなくてはなりません。

ただし、上限があります。任意の自治体に寄付できるので、豪華な返礼品の中から、自分がほしい返礼品を選んで自治体を選択することができるので、今、とても活気を帯びている制度です。

 

法人が寄付をしたらどうなるの!?

 

これまで、ふるさと納税は個人だけができるものでした。ですが、法人、つまり会社でも寄付を行えるようになったのです!これはお得な制度なので、ぜひ使っておきたいところです。これまでも、法人がどこかの団体に寄付することは可能でした。ですが、どこの団体に寄付するかによって、税制上の取り扱いが違いました。しかし、なんとふるさと納税の場合は、地方公共団体への寄付のため、公共性が高いとされて全額、損金として処理できるのです。つまり、ふるさと納税の額は経費として認められるのです!

 

具体的に、どれぐらい控除されるの!?

 

では、具体的に、どれぐらい控除されるのかを見ていきましょう。

 

○法人事業税・・・寄付額の10%が控除される

○法人住民税・・・寄付額の20%(平成29年度からは15%)

○法人税・・・法人税の5%を限度として、法人住民税で控除できなかった額(寄付額の10%が限度)

 

つまり、税額の控除は30%となります。寄付した額の30%程度が、税額軽減効果につながるのです。これまでの寄付の控除額が30%ですので、合計60%が、控除されます。

 

どういった寄付がふるさと納税できるの!?

 

まず、青色申告書を提出する法人が、法人のふるさと納税できます。対象となる期間は、地域再生法を改正する法律の施行日です。具体的には、平成28年4月20日~平成32年3月31日になります。

 

対象は、「まち・ひと・しごと創生寄付活用事業」に関連する寄付金が、ふるさと納税の対象となります。一度の寄付につき、10万円以上が対象となります。

 

このようにして考えると、個人がおこなうふるさと納税とは、少し仕組みが違うことがわかります。なにより、10万円以上、というのが大きいですね。かなりの出費となるでしょう。個人の場合は、一回あたり2,000円以上でスタートできるので、比較的ハードルが低いのですが、法人の場合は、個人と同様にはいかないようです。

 

法人のふるさと納税を経費にする手続き

 

地方公共団体にふるさと納税すると、地方公共団体から領収書が発行されます。その領収書は無くさないようにしなければなりません。その領収書をベースに、税務署に対して「地方創生応援税制」となることを申告します。そして、税金を還付してもらい、税制上の優遇を受けます。

 

実は、返礼品はもらえない・・・

 

個人向けのふるさと納税は、その豪華な返礼品で注目が集まっています。肉、野菜、魚、米、果物などの各地の特産品、家電製品、宿泊券や食事券などのチケット、アクセサリーなど、各地が競うようにして豪華な返礼品を準備しています。寄付をすれば、これらの返礼品が実質的に2,000円でもらえるため、どのようなモノをもらおうか、楽しみにしている人も多いことだと思います。

法人でも、返礼品がもらえたら理想ですよね!?会社経営にハリがでます。

しかし実は、企業向けのふるさと納税では、返礼品はもらえないのです。

個人の場合は、さまざまな返礼品がもらえて非常にお得なふるさと納税ですが、法人の場合は、お礼の品はほとんどありません。

それは、内閣府地方創生推進事務局が出した手引きで、法人がふるさと納税することによる経済的なメリットを受け取ることが禁止されているためです。

ですが、税制面での優遇はありますし、社会貢献にもなりますので、積極的に使っていきたいところです。

しかし、これはあくまで、2017年度の資料(地方創生応援税制活用の手引き)ですので、今後は変わる可能性があります。ふるさと納税を盛り上げるために、法人でも返礼品がもらえるようになる可能性は十分ありますので、期待しましょう。

いまのところは、社会貢献が主な法人のふるさと納税のインセンティブとなります。なんといっても、社会の役に立つ、とくに地方創生の役に立つことが、大きなメリットといえるでしょう。

他のサイトで、「法人でもふるさと納税すれば、返礼品がもらえるが、収入扱いとなる」と書かれているサイトがありますが、内閣府の「地方創生応援税制の手引き」には、寄付による経済的な恩恵を受けることを禁止すると書かれています。

 

対象外の自治体もある!?

 

法人のふるさと納税は、対象外の自治体もあります。基本的に、「地方創生」をテーマとしているため、地方の自治体への寄付が求められます。たとえば、その会社の本社がある自治体への寄付は、対象となりません。どのみち、寄付をしなければその自治体に税金を納めることになるので、自社の本社がある自治体に寄付をすることは対象外となるのです。

また、地方交付税が交付されていないような、財政が豊かな自治体へは、寄付しても意味がないといいますか、地方創生の趣旨からはずれてしまいますので、制度の対象外となります。

たとえば、東京都、埼玉県戸田市、和光市、三芳町、千葉県市川市、浦安市、東京都23特別区、神奈川県川崎市、鎌倉市、藤沢市、厚木市、海老名市、寒川町、中井町などが、対象外の自治体です。基本的に、田舎の方にふるさと納税していくと良いでしょう。

 

どのぐらい節税効果がある!?

 

例として、企業が地方自治体に1,000万円の寄附をしたとしましょう。従来であれば、寄付額の3割にあたる300万円の節税効果があったのですが、地方創生応援税制によって、あらたに3割、つまり300万円が税額控除されます。従来の倍の節税効果が設けられました。

 

プロジェクトごとの寄付!

 

企業版ふるさと納税は、プロジェクトごとに寄付を行います。それでは、どのような寄付先が考えられるのでしょうか。各地のプロジェクトの一例を見ていきましょう。

 

【北海道】産業遺産の保全・活用による交流人口の拡大プロジェクト

【北海道美瑛町】日本で最も美しい村づくり推進による美瑛町活性化プロジェクト

【福島県浪江町】憩いのエリア再生プロジェクト

【富山県】世界に誇る富山の魅力・資源向上&PR計画

【山梨県】やまなし水ブランド戦略推進プロジェクト

【京都府】文化レジリエンスプロジェクト

【大阪府泉佐野市】りんくうタウン活性化プロジェクト

【広島県安芸太田町】特別名勝三段峡と食のブランディングプロジェクト

【鹿児島県薩摩川内市】薩摩国ブランドECプロジェクト事業

【鹿児島県瀬戸内町】世界遺産登録を見据えた観光受け入れ体制構築プロジェクト

 

などなど、日本各地の自治体が、自分たちの自治体を活性化しようと、プロジェクトを立ち上げています。もちろん、全国各地の、ふるさと納税を受け付けている自治体はこれだけではありません。じっくりと全国各地のプロジェクトを比較検討してみて、自分が応援したい、法人としてこんなプロジェクトで地方創生してもらいたい!という自治体があれば、そこの法人としてふるさと納税しましょう。

 

個人事業主がふるさと納税したらどうなるの!?

 

ご自身のビジネスが、これから法人成りするけれども、まだ個人事業主という場合は、確定申告が必要です。個人事業主がふるさと納税した場合は、青色申告を行います。所得税は、納税した年の所得税から控除され、住民税は、ふるさと納税した翌年度の住民税から控除されます。所得税と住民税は、どちらも一度の確定申告で行うことができますが、適用される年度が異なります。所得税は当年のもので、住民税は翌年度のものです。また、個人事業主の場合、所得税の寄付金控除の対象は、総所得の約4割までとなっています。住民税の場合は、約3割となっています。

 

 

逆にいうと、4割が自己負担

 

法人で6割の損金が認められるということは、逆にいうと、4割の金額が自己負担になるということです。これがややデメリットといえるでしょうか。

また、注意しておかなくてはならないのは、本店所在地の自治体に寄付してしまっては、控除の対象にならないということです。これは気をつけたほうがいいでしょう。

 

まとめ:法人もふるさと納税できる!

 

法人でもふるさと納税できることを見てきました。

ふるさと納税を行うことによって、法人事業税や法人地方税、法人税などが減税されます。ですが、個人が行うふるさと納税のように、豪華な返礼品がもらえるということはありません。となると、メリットとしては、税額の控除の他に、社会貢献活動などが挙げられます。たとえば、鹿児島県奄美市などでは、奄美大島へフリーランスの移住を促進し、恵まれた自然環境の中で、クラウドソーシングをはじめとした仕事をしてもらい、移住者を増やそうとしています。それには、クラウドソーシングのランサーズなども協力しています。自然が美しく、都会に疲れた人にはうってつけの環境ですが、クラウドソーシングの単価が低いことや、インフラが脆弱なことなどが問題点として挙げられています。そこで、単価のほうはランサーズが介入し、インフラの方はふるさと納税に一部頼って、移住を促進して人口減少に歯止めをかけたい構えです。

こんな風に、個別のプロジェクトを見ていくと、いろいろ応援したいような魅力的な地方創生プロジェクトが立上げられています。

法人の寄付は10万円以上からなので、零細企業にとっては大きな金額ですが、そこそこの規模感のある企業でしたら、ハードルはそれほど高くないでしょう。

自分たちの会社が寄付したお金が、どのように使われるか、追いかけていくのも楽しいですね。

自己負担が4割、税金控除が6割というのを、どう考えるかは社長の考え方次第ですが、法人でもふるさと納税ができることを知っておきましょう。

返礼品が欲しい、と言う場合は、自分の給料を受け取っていることと思いますので、その中から、個人でふるさと納税しましょう。