ローン系

不動産担保調査 不動産ローンや融資を受ける時に必要な調査

不動産担保調査とは

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皆さんは「不動産担保調査」とはいかなるものかご存知でしょうか。

例えばローンや融資を受ける場合、融資する金融機関から「担保」を求められる場合があります。

担保とは、万一借りた側が借金を返せなくなった場合に金融機関側が担保を売却処分することでお金を回収する目的で借主から提供させるものですが、担保で最も一般的といって良いのが土地や建物といった不動産です。

 
しかし、一口に不動産といっても例えば東京の銀座と誰も住んでいない離島では同じ面積の土地であっても価格は大きく異なりますし、同じ銀座にあるビルでも古いビルと新しいビルではやはり資産価値が違います。

このように不動産というものは全く同じというものは一つもありません。つまり不動産ごとに価値(価格)が異なってくるものです。

そのため、
担保として提供される不動産がどのような資産的価値があるかを個々で調べておかないと、いざ担保を売却して資金を回収しようとしても、例えばその不動産が融資した資金の10分の1ぐらいの価値しかなければ、売却しても十分な資金を回収できないといったことになりかねません。

 
そこで、融資を行う前に担保となる不動産の資産的価値を調べる必要が生じるわけですが、その調査こそが「不動産担保調査」なのです。

不動産担保調査は誰が調査を行うの?

不動産担保調査は一体誰が行うの
国家資格である不動産鑑定士の有資格者が行います

job_fudousan_kanteishiもし不動産の価値をいい加減にしか査定評価できない人が調査を行ってしまえば、結果次第で貸す側、もしく借りる側のどちらかが著しく不利益を被る可能性があります。

そこでそうした問題が生じないよう、不動産の調査や鑑定等を行うのは国家資格である不動産鑑定士の有資格者が行うことになります。

正確に言えば、そうした業務は不動産鑑定士以外法律上認められていません。有資格者以外が行うことは法律違反となるのです。

ただし「不動産鑑定士に依頼すること=外部の不動産鑑定事務所へ依頼すること」を意味するものでもありません。

例えば銀行等には不動産鑑定士の資格を保有する社員も在籍しており、また銀行内にそうした担保物件を専門的に調査する部署が設置されている場合も多くみられます。

そのようなことから、不動産担保調査は資格を有する金融機関の社員が調査を行うことが一般的に多いと言えます。

どんなときに不動産担保は調査が行われるの?

どんなときに不動産担保調査をするの?
2つのタイミングがあります。

不動産担保調査はどのような時に行われるかということですが、

・融資を行う条件として不動産を担保とする必要が生じた場合
・もしくはそれが予め条件となっている場合に担保予定の不動産

に対して調査が行われることになります。

では具体的なタイミングですが、タイミングについては次の二つに分けて考えると理解しやすくなります。

その二つとは

・不動産担保ローン専門の金融機関での融資やローンの場合

・それ以外の一般的な融資の場合

です。

 
例えば皆さんは電車内のつり革広告や新聞広告等で、「不動産担保ローン」という言葉を目にされたことはないでしょうか。不動産担保ローンとはその名のとおり、借主が有する不動産を担保としてローンが組める金融商品のことで、銀行の他、不動産担保ローン専門のノンバンクなどが提供しています。

不動産担保ローンを通じてローンを組む場合には、不動産を担保にすることが前提となりますので借主自身の信用調査とほぼ同時進行で不動産担保調査が「契約前」に行われます。

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ちなみに契約を行うタイミングですが、個人または法人の信用調査に加え不動産担保の調査結果を元に融資可能額が提示されますので(調査の結果、融資不可となる場合も勿論あります)、その融資可能額の範囲で融資を申し込むことにしたら契約締結となり、担保となる不動産に抵当権の設定を行う等々の手続きへと進みます。

 

次に不動産担保ローンと限定されない「一般的な融資」の場合には不動産の担保が必ずしも前提となる訳ではありません。
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まず優先されるのは融資やローンを申し込む法人や個人の財務状況や信用調査です。また、事業資金については特に中小企業の場合には保証協会の保証を受けることを勧められる場合もありますので、仮に保証協会の保証を受けることができれば、不動産を担保として差し出す必要はなくなります。

 
このように不動産担保ローン以外の一般的な融資申し込み時には、審査等の状況次第で不動産担保が求められない場合も生じるということです。

そのため一般的な融資の場合、不動産担保調査は不動産担保ローンよりずっと後のタイミングで行われる場合が多いため、調査が終わり、融資可能額等がわかるようになるまでにかなり時間を要することが多くなります。

調査費用はどうなるの?

調査費用は誰が払うの?
借主です。

不動産担保調査を行うには人件費や交通費、公的書類を取り寄せた場合には発行手数料等々、様々なコストがかかりますがこの費用は誰が負担することになるのでしょうか。

結論から言えばこの調査費用は「借主」が負担することになります。ただし、通常であればローンや融資の契約をする前に不動産担保調査が行われるものの、仮に契約に至らなかった場合には調査費が請求されることはまずありません。

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ローンや融資の契約が締結されてはじめて調査費用が貸主側から請求されることになりますが、「不動産担保調査費」という項目で請求されるかどうかは契約した金融機関で異なります。

比較的多いのは「手数料」という項目に含まれる場合です。

この理由ですが「手数料」としておけば「不動産担保調査費用は含まれていない」という説明も成り立つため、「不動産担保の調査は無料で実施!」といったことを広告で訴求することができるからです。

また、そうした手数料自体も稀ながら「不要」という金融機関もありますが、このような場合は融資に要した様々なコストを利息から回収すべく、その分が利息に反映されていますのでやはり借主がそうした費用が支払う構図には変わりないと言えます。

尚、不動産担保調査費を融資やローンの契約前に要求してくる事業者は要注意です。不動産担保ローンや融資を語った詐欺事業者の可能性があるからです。

貸金業登録しているかを確認することは勿論のこと、不動産担保ローンを申し込む場合には、登録時業者であっても契約不成立時の調査費請求の有無について、事前に確認しておくことが望ましいと言えます。

不動産担保調査どういった調査をするの?

調査の内容は?
現地調査や図面・権利関係・地域の状況などです。

不動産担保調査ではどのような調査が行われるのか、調査の代表的な内容をご紹介致します。

担保物件の現地調査

最も重要な調査であり、調査時間の中で多くの時間が費やされるのが現地調査です。

では現地調査では何を行うかですが、この調査は皆さん自身が不動産物件を購入したり、借りたりする場合に行う見学に似ている面がかなりあります。なぜなら不動産の経済的価値は「不動産を買いたい」という人の目線も大事になるからです。

例えば賃貸マンションや家を購入する場合、次のようなことをチェックしないでしょうか。

・駅から遠いか近いか

・近くにコンビニ、学校、病院等があるかないか

・道幅は広いか狭いか、車通りが多いか少ないか

・周辺の環境はどうか、近くに危険物を扱ったり、異臭のする工場等はないか

・設備や建具は古くなっていないか、故障していないか、外壁や内壁にヒビ等が入っていないか

・建物自体に傾きが生じていないか

・敷地境界線ははっきりしているか

・(マンションの場合には)マンション管理費はちゃんと支払われているか、滞納がないか、公共スペース等の管理はしっかりと行われているか

・日当たりはどうか 等々

 
もし担保となる不動産が例えば借主の自宅であれば、こうした項目も実は重要な調査項目になってくるのです。

こうした現地調査以外では、次のような調査が主に行われます。

・測量図、建物図面での調査

・不動産登記簿謄本取り寄せによる権利関係調査

・担保物件を含めたその地域に関する法令や条令に関する調査

・近隣類似物件の不動産取引状況調査 等々

 
こうした実に様々な調査が行われることになりますが、具体的な調査項目は担保物件によって異なってくる他、融資を行う金融機関によっても異なってきます。

また、比較的利息が高い不動産担保ローンは不動産担保だけでなく利息の高さでリスクヘッジを行いますので、最低限必要な調査項目だけ済ませて融資額を判断する場合もあります。その一方、低利融資の銀行では担保評価が重要になってきますので、時間をかけて綿密な調査が行われる場合が多いと言えます。

 
f6d4358d554439a1a5f1e401f5558921_s不動産担保調査について説明して参りましたが如何だったでしょうか。

こうした調査にもとづいて算出された融資可能額を前提として不動産担保としたローンや融資は実行されますので、無担保となるカードローン等より低い金利で資金を借りることができるのです。

担保にできる不動産を所有している場合は、資金調達の有力な手段の一つで不動産担保のローン等を検討してみては如何でしょうか。