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臨時返済に関する知識を徹底解説!

127855b銀行から融資を受けることは個人も法人もなかなか容易ではないことから、融資の受け方ばかりに関心がゆきがちですが、お金を借りることと同等、もしくはそれ以上に大切なことと言っても良いのがお金を返すこと、即ち「返済」の方です。

約束どおり返済することは銀行との信頼関係を高める実績となり、その実績がまた融資が必要となった場合の大きな手助けともなるからです。

その大切な返済には、幾つかの方法があることをご存知だったでしょうか。

今回は返済方法の一つ「臨時返済」について詳しくご紹介して参ります。

臨時返済とは

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銀行融資を受けた場合の返済方法と言えば、銀行の指定口座から毎月指定日に契約で決めた返済額が引き落とされることで返済するという方法が一般的ですよね。

ちなみにこの一般的な返済方法を「約定返済」といいます。簡単に言えば読んで字のとおり「約束で定めた返済方法で返済すること」と理解しておけば良いでしょう。

それに対して、約束で定めた方法以外で返済する方法が「臨時返済」というもので、臨時返済は別称として「随時返済」または「繰上返済」とも言われています。

臨時返済とはこちらもその文字からわかるとおり、一言で言えば定期的な約定返済以外で臨時に借りたお金の一部または全額を返済する方法のことです。

例えば臨時で手当てが支給されたので、毎月の返済に加えてその臨時収入も返済にあてたいといった場合にスポットで行う返済などがそれにあたります。

但し、後ほど具体的事例でご紹介しますが、臨時返済する場合には例えば「いくら以上必要である」、「定められた期間内でしか行えない」等々、融資を受けた銀行ごとに臨時返済を行う場合のルールが定められています。

それら個々の銀行のルールに従って実行することが臨時返済実施時の条件となります。

ローンの一部を返済する「臨時一部返済」

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臨時返済の説明でも触れましたが、臨時返済は借入額の一部または残額全てを臨時で返済することですが、前者、即ち借入額の一部を返済することを「臨時一部返済」または「一部繰上返済」と言います。

例えばローンの残高が100万円あるという場合、100万円ではなく例えば10万円だとか50万円だとかを、約定返済とは別に返済することが臨時一部返済にあたります。

では臨時一部返済を行うとどうなるかということですが、次の2つのどちらかを選んで今後の約定返済に反映させることができます。(※銀行との契約等によっては選択できない場合もあります)

その1:ローンの返済回数(返済期間)を少なくする

例えば100万円借りて毎月4万円ずつ計25回、即ち25ヶ月間にわたって返済するローン契約をしたとします。(金利は考えないものとします)

この内5回の返済が終わっていてローンの残り回数が20回(20ヶ月)、残りの借入残高が80万円という段階で40万円分の臨時一部返済を行ったとします。

すると「80万円-40万円」で残り40万円となりますから、4万円ずつ返済することを変更しなければ10回(10ヶ月)で返済が終わる計算となります。

つまり臨時一部返済を行えば、返済回数(返済期間)を短くすることができるのです。

その2:ローンの返済回数(返済期間)を変えない代わりに毎月の返済額を低減させる

臨時一部返済を行うことで、ローンの返済回数を変えない代わりに毎月の返済額を減らすという方法も選択できます。

その1と同じ例を用いて説明すると、臨時一部返済をおこなった結果借入残高が40万円となった場合、残りの返済回数を20回のままとして減らさない代わりに、毎月の返済額を4万円から2万円に減らすという方法です。

例えば毎月4万円の返済が負担になっていたので、返済期間はいいから毎月の返済額をできるだけ減らしたいという場合にうってつの方法と言えます。

ローンの全てを返済する「臨時全部返済」

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臨時一部返済がわかれば「臨時全部返済」は容易にご理解頂けます。

臨時一部返済がローン残高の一部を約定返済とは別に返済することに対し、「臨時全部返済」は文字通り借入残高の全額を一括で返済することです。

では臨時全部返済を行うメリットですが、臨時全部返済を行うと利息額を軽減できるという大きな効果が得られます。

例えば100万円を10回で返済する場合と30回で返済する場合なら、同じ利息であってもトータルで支払う利息の総額は大きく異なってきます。仮に利息を年利10%とした場合、100万円を10回で返済した場合のトータルは「約107万5千円」となり利息額が7万円5千円となりますが、これを30回払いにした場合には「約122万5千円」となり、利息額の差では「22万5千円-7万5千円」で15万円にも及びます。

つまり臨時全部返済することにより、30回で返済する予定だったところを臨時全部返済によって10回で済めば約15万円分の節約ができることになります。(※ただし銀行によっては利息とは別に手数料が別途発生する場合がある他、金利情勢の変化次第では金利計算が異なってくる場合もあります)

こうした利息の軽減効果は残りの約定返済回数が多いときほど効果が高まりますので、家計等に無理が及ばない範囲の余剰資金が生まれたなら、臨時全部返済を「早めに」行うことをオススメします。

分割払い、リボ払いの時の臨時返済方法

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銀行からお金を借りた場合、臨時返済は契約外の返済方法でしたが、ここで元もとの契約となる返済方法についても確認しておきましょう。

銀行からお金を借りる場合、返済方法は大きく「分割払い」と「リボ払い」に区分することができます。

両者を簡単に説明するなら

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借入額と利息を含めて予め確定させて分割回数で割り、その額を契約した分割回数で返済することimg_052
返済額を一定にすることを優先した返済方法で、途中で新たな借入を行い借入額が増えた場合でも返済額が変わらない代わりに、返済回数や利息額が変わってくる返済方法

となります。

要は分割払いは利息を含めていくら返済するかがはっきりと確定していることに対し、リボ払いは毎月の返済額は確定しているものの、借入残高に応じて回数が変わり、その結果利息の総額も変わってくる点が違いと言えます。

では分割払いとリボ払いの違いによって臨時返済する場合の手続きが異なってくるかというと、この点も銀行によって多少の違いはあるものの、ほとんどの場合、臨時返済の手続きそのものではあまり大きな違いはありません。

臨時返済用の資金が出来たら、約定返済とは別に例えばATMを利用して返済を行ったり、指定された口座番号に窓口で振込みを行ったり等、銀行ごとに定められた手順や方法に従って臨時返済を行えば良いだけです。

ただし、分割払いは予め利息を含めて計算結果が確定していることに対して、リボ払いは月度単位で利息や手数料の計算が行われているため、借入状況によっては同じ借入残高で利率も同じという場合であっても、利息を低減できる額に多少の違いが生じる場合があります。

臨時返済の主な注意点

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最後に、臨時返済を行う上での注意点をオリックス・クレジット社の例を参考にご紹介しておきます。

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例えばオリックス・クレジット社(※)では各銀行のATMを利用して臨時返済できますが、利用する銀行のATMによっては千円未満の金額は利用できないため、結果的に千円単位での返済が条件となるケースが生じます。

これはATMが硬貨を受け付けられるかどうかの違いでもありますので、他の銀行の場合でもATM次第でこうした条件が適応される場合が多いことは覚えておいた方が良いでしょう。

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銀行が休日の場合でも臨時返済手続きだけは行うことが可能な場合は多いのですが、通常土日祝日に手続きを行ったとしても、実際に返済したとみなされるのは翌銀行営業日となります。

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オリックス・クレジット社の場合では臨時返済を行った際、その結果が借入残高に反映されるまで最大で3営業日ほどかかる場合があるとなっています。

この点も他の銀行同様と考えておいて良いでしょう。即日反映される場合もありますが、臨時返済を行った日と反映される日に若干のズレが生じる場合もありますので、そのような場合でも慌てないようにすることが大切です。

ただ、案内されていた日数を過ぎても借入残高に反映されない場合には、銀行に確認した方が良いと言えます。