個人事業主の人が融資を受けたい場合、みなさんならどこへ行きます?都銀は個人事業主なんて相手にしなそうですよね。地銀、信金・・・?、実は超低利で融資が受けられる国の融資制度があります。

実は場合によってはカードローンなどよりも融資が出やすくて、利率は10分の1とかそのくらいです。これは利用しない手はないと思います。

女性オペ

名前を「マル経融資」と言って、政府系金融機関(日本政策金融公庫)と各地の商工会議所、商工会がタッグを組んで行う「無担保」で「保証人が要らない(無保証人)」かつ、超低利(0、数%~1%台)というものです。

まずこの融資を知っていただいて、利用を検討していただくのを強くおススメいたします。

通常の銀行からの借り入れやカードローンンと比較しても、マル経融資で資金調達することは大きなメリットがあります。

■「マル経融資」について

それでは、「マル経融資」について説明します。細かいところもありますが、これを知れば本当にお得です!

「マル経融資」と言いますが、正式には「小規模事業者経営改善資金融資制度」と言います。長いですから、「マル経」と略して使っています。お金を貸すのは「日本政策金融公庫」で商工会議所、商工会ではありません。商工会議所、商工会の人が「この人に金を貸しても大丈夫」という推薦状を書きます。これがあると、通常の銀行や信金の融資よりもはるかに融資が出やすいんです。

正直「ここは無理だろ」という会社や個人でも融資が出たりします。銀行のカードローンよりも基準は緩いかもしれません。

■金利はどうなの?

金利は非常に低くて、ずっと1%代前後で推移しています。金利は毎月10日前後に変更されますが、急激に上下することはないです。

ちなみに、これを書いている

2017年6月現在の利率は 「1.11%」です。

青 左 なるほど

最新の利率はここでチェック

東京商工会議所「マ経融資」

毎月変動しますが(据え置きになる月もあり)、2%を超えることはあまりないと思います。今の経済状態ならば、ほぼ1%前後で推移すると思います。

1%前後という利率がどのくらい低いかというと、

  • 銀行や信金等の担保や保証人がある融資:低くて2%代、
  • 銀行や信金等の担保や保証人がない融資:4%以上のケースが多く、
  • 「借りやすい」といわれる新興の金融機関(ほぼ消費者金融)の場合:10%以上

となります。

カードローンは利息制限法ギリギリ(15.0%~18.0%)がほとんどですから

かたや1%、かたや18.0%、もう全然話にならないくらい「マル経」のほうが有利、お得、節約なんですよ。

消費者金融やカードローンがばからしくなるくらいの低金利、しかも国が保証する制度なんです。ヤバいですね。

■担保も保証人も要らない!

マル経融資のメリットは、超低金利に加えて

  • 担保がいらない
  • 保証人もいらない
  • 1年以上営業していれば申告途中でも対象になる

というメリットがあります。担保も保証人も必要なくて、金利1%で国からお金が借りれるんですよ。

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営業を開始してから1年以上」というものが必須条件になります。

「創業準備」をしている人の「創業資金」や、創業、開業後1年未満の場合は利用が不可なので注意してください。

開業してから1年以上経過しているのであれば、「残高試算表」や初年度の「確定申告書」あるいは、それプラス各月の売上明細があればOKです。できるだけ詳細な明細があればその方が審査しやすくなります。

■なぜ、こんなに低利でしかも無担保、無保証人で融資ができるの?

ではなぜ、商工会議所を介したマル経融資が、これほど低金利で実施できるのでしょうか?と言いますか、中小企業保護のためならば、国が、この場合日本政策金融公庫が直接融資制度を作ればいいはずです。

細かい内容は省略しますが、商工会議所=マル経融資の場合「経営指導」がセットでついてきます。簡単いうと融資&コンサルティングがセットになっているんです(専門的には「指導金融」と言います)。

青 左 なるほど

日本政策金融公庫のほうでも直接融資を行っていて、「普通貸付」(マル普)と呼ばれますが、この融資よりもマル経融資の利率の方が低いという、メリットしかない状態です。

日本政策金融公庫 国民生活事業(主要利率一覧表)

本記事執筆時で普通貸し付けの利率が 「1.81%~2.40%」

一方でマル経の利率が「1.11%」ですから、普通貸し付けの半分くらいなんですよ、マル経は。これを利用しないなんておかしいです。

マル経融資を受け付けるにあたって、商工会議所の「経営指導員」と呼ばれる人が、みなさんに複数回の経営指導を行います。要はコンサルティングですね。

そのうえで、推薦書を公庫宛に書きます。「経営指導を行って問題がないと判断するので推薦します。融資をお願いします」という感じですね。

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商工会議所が経営指導をして、財務内容を把握したうえで推薦するので、倒産や貸し倒れのリスクが低く、そのためものすごい低金利で融資できる、という流れになっています。

融資の金額や事業内容によっては、融資後も継続的に商工会議所による経営指導を受けることが条件になっているケースもあります。

そういうのは、融資が出るかどうかギリギリのラインだったことになり、おそらく他の金融機関では絶対に融資が出ないケースです。

マル経融資だからできたもので、そうでなければ消費者金融やカードローンでどうかな、という極めて微妙なラインだったことになります。融資後も、商工会議所が経営指導をして面倒をみるので、リスクが減るので融資ができるというわけです。もちろん、優良企業であれば全く問題なく融資されます。

■商工会議所に入会しなくていい?

商工会議所を使う融資なので、商工会議所の会員にならないといけないのでは?と思うかもしれませんが、全く関係なくて会員になる必要は全くありません。

おそらく、職員の人から「会員になりませんか?」と勧められるかもしれませんが、入りたければ入会すればいいですし、そうでなければ断って大丈夫です。

正直な話、個人事業主であれば商工会議所の会員になるメリットはほとんどないので、これは断ってしまって大丈夫です。

異業種交流会に出たいとか、会員向けの研修や福利厚生プランを受けたいとかであれば会員になるメリットはありますが、融資を受けたいだけであれば断って大丈夫です。それで、融資が通らないということはありません。

マル経融資は国から商工会議所が委託している事業なので、商工会議所独自の事業(会員になって行う事業)と紐づけされていませんので安心してください。余計な個人情報もとられたくないですよね。

■マル経融資を受けるには?

実際のマル経融資を借りるためにはどうすればよいのか、要点を絞って説明したいと思います。

借り入れの要件

□事業規模

マル経融資は中小零細企業や個人事業主のためのものです。一定規模以上の事業所はこの制度は利用できません。

  • 従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の法人(株式会社、有限会社、合同会社等)か個人事業主
  • 最近1年以上、同一商工会議所、商工会の地区内で営業している(引っ越したばかりは不可。同一商工会議所、商工会の管轄内での転居 新宿区→渋谷区等はOK)

□納税

国の制度ですから税金の納税証明はきっちり提出します。

  • 納期の来ている税金(所得税、法人税、事業税、住民税)を完納していること
  • 会社:法人税、事業税、住民税
  • 個人:所得税、住民税です

□商工会議所、商工会の「経営指導歴」

以前から商工会議所の経営指導を受けている事業所が対象となっていますが、それはいきなり行っても何とかなる部分でもあるので、ともかく窓口に行ってみてください。

□資金使途

運転資金、設備資金いずれもOK。ただ事業目的ですので個人事業主の人が子供の学習机を買うために、とかはダメです。

用途 返済期間
運転資金 7年以内
設備資金 10年以内

返済期間を途中で短く変更することも可能です。

□融資限度額

融資金額の限度額は2,000万円ですが、これだけ必ず借りられるわけではなく経営状況や目的を審査されます。最少では30~50万円の融資も可能です。

■消費者金融等からの借り入れは大幅マイナス

銀行や信金からの借り入れは問題ないですが、消費者金融からの借り入れがあると超マイナス査定になります。消費者金融系のカードローンも同様です。経営の能力がない人だと判断されます。

そもそも、消費者金融に手を出す前に、マル経を受けるべきで、そういった情報収集能力がない人だと判断されるんですね。調べればわかりますし、バレた場合は、もう一発アウト
です。そうでなくても、消費者金融から「現在」借り入れがある場合、マル経はまず無理です。

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「過去」に借りたことがある場合は「二度と借りません」的な厳重な指導があります。

× 消費者金融からの借り入れ
× 消費者金融系カードローン
△ 銀行系カードローン

特に消費者金融に手を出す時点で経営者、自営業としての才能がないという判断をします。

消費者金融でなくても、新興の金融機関で金利が10%以上のところがありますが、そういうところからの借り入れもマイナスになります。

繰り返しますが、なぜそこから借りる前にマル経を借りなかったのか、という話ですね。

■マル経は国の中小企業、個人事業主救済策

マル経融資が実行されるハードはかなり低く、民間の金融機関から匙を投げられたところでも融資されることがあります。

本来ならば消費者金融や闇金しか相手にしないようなところでも、マル経は相手にします。しかも1%前後という超低利息。消費者金融の20分の1くらいでしょうか、これは何を意味するかといいますと、民間の金融機関では対応できない厳しい経営状況の事業所でも融資ができるということです。

ある意味、国の「福祉政策」でもあり、税金で補てんしながらなんとか自分でやっていく経営者を応援します。倒産して自己破産や生活保護になるよりはましという判断です。

もちろん優秀な経営者や、高い売り上げの個人事業主もウェルカムです。業績が良ければ審査は軽く通ります。しかもこの超低金利。節約のためには使わない手はないはずです。そんなハードルが低いこの「マル経融資」が不可と言われた場合は、「中小企業経営改善資金」を融資する意味がないと判断されてしまったということです。

案外知られていない制度ですが、本当に「使える」融資制度なんです。特に個人事業主の方はなかなか銀行や信金に行っても相手にしてもらえないこともあります。

だから、まず、商工会議所や商工会がどこにあるのか調べてその窓口に行ってみてください。これ以上低利な融資は日本に存在しませんよ!

■利率激安の商工会議所のマル系融資の審査と金利ナビ まとめ

  • 「マル系融資」は国と商工会議所、商工会が連携して行っている公的融資
  • 金利は1%前後と日本の融資の中では最も低い部類(2017年6月現在1.11%)
  • 他の金融機関で借りられなかった人へも融資が出る可能性があり審査基準は緩い
  • 商工会議所、商工会の経営指導(コンサルティング)とセットで行う
  • 商工会議所、商工会の会員になる必要はない
  • 消費者金融からの借り入れがあるとまず無理
  • 消費者金融やカードローンの前にまずこの制度を聞いてみるのがいい
  • 国の個人事業主や中小零細企業への「福祉政策」でもあるので大いに活用する
  • 売り上げがいいところももちろん大歓迎